○産業の発達
室町時代には、動乱が打ち続く一方,経済的な発展もみられた。農業では稲の品種改良がすすんだ。早稲・中
稲〔なかて〕・晩稲〔おくて〕の別がうまれ、ある程度の気候の不順にも耐えられるようになった。また(1)という多収穫の輸入品種が普及してからは、安定した農業経営が広くおこなわれるようになった。鍬・鎌・鋤などの鉄製農具、さらには牛馬の使用が普及した。灌漑・排水の技術も改良され、乾田化がすすめられた。また揚水用の水車・竜骨車の使用もはじまった。肥料として刈敷・(2)・草木灰が使われて、近郊野菜の栽培もおこなわれた。その結果、関東地方にも二毛作が広まり、室町時代には(3)がおこなわれる地域も出現した。このように室町時代に入ると、経営の集約化と多角化がすすめられ、これが惣村成立の経済的な前提となった。
桑・苧〔からむし〕・麻・胡麻・藍・楮〔こうぞ〕(和紙の原料)などの原料作物と加工品の生産も発展した。各地の特産品として美濃・尾張・加賀・越前・丹後などの絹、越前・播磨・土佐・美濃などの和紙、越後などの麻などが目立つようになった。大和農村では油・そうめん・すだれ・など、都市向けの商品生産がすすんだ。
また塩田は、人力で海水を砂上にまき製塩する揚浜が
鎌倉時代から増加し、瀬戸内海地域を中心に大量の塩が
つくられ京都方面へ送られた。このほか、酒造業は京都だけでなく摂津・河内・大和などで発達し、製陶業は美
濃・尾張・備前などでさかんになった。
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