1 総合評価の必要性
これまでに学習してきたさまざまな財務分析の手法により,企業の収益性や安全性など,確認目的別の評価を行うことはできるが,それだけでは企業全体の評価を行うことができない。そこで,(1)ために,総合評価が必要となる。なお,総合評価の必要性は,外部分析と内部分析とで異なる。
債権者保護の観点から実施される(2),投資家保護の観点から実施される(3)としての企業評価,建設業における公共工事への参加資格審査としての(4)など,(5)を行うために総合評価が必要となる。
たとえば,収益性は良好であるが,健全性は不良であるような状況は,(6)など,企業経営に大きな影響を与えるはずである。したがって,企業経営は(7)にもとづいて実施されるべきであり,そのためには総合評価が必要となる。
指数法とは,標準状態にあるものの指数を100とし,分析対象の指数が100を上回るか否かにより,企業の総合評価を行う方法をいう。なお,ウォールによって提案された方法であることから,ウォール指数法ともいう。
指数法による総合評価表を示すとつぎのようになる。なお,数値は仮のものである。
項目
Aウェイト
B標準比率(%)
C評価企業比率(%)
D対比比率(C ÷ B)
E評価指数(D × A)
流動比率
25
200
180
0.90
22.50
固定比率
15
220
0.91
13.65
負債比率
150
160
1.07
26.75
受取勘定回転率
600
520
0.87
13.05
棚卸資産回転率
5
800
810
1.01
5.05
固定資産回転率
10
400
360
9.00
自己資本回転率
300
1.00
5.00
100
95.00
指数法による総合評価表の作成手順を示すとつぎのようになる。
① 流動比率から自己資本回転率までの7つの比率を選択する。 ② これらの比率にウェイトを付ける。 ③ これらの比率の標準比率を算定する。 ④ これらの比率の実際比率(評価企業比率)を算定する。 ⑤ 標準比率に対する実際比率(評価企業比率)の割合である対比比率を算定する。 ⑥ 対比比率にウェイトを乗じて評価指数を算定する。 ⑦ 評価指数を合計して総合点を算定する。 ⑧ 総合点が100を上回っていれば良好,下回っていれば不良と判断する。
指数法による総合評価表では,選択した比率の値が大きければ良好,小さければ不良と判断されるように工夫する必要がある。したがって,固定比率,固定長期適合比率,負債比率など,(8)点に注意する必要がある。
(3)指数法の長所と短所
① 長所 (a)(9)が明確に示される。 (b)(10)との比較により,(11)が容易である。
② 短所 (12)おそれがあり,その場合には適切に企業の総合評価を行うことができない。
国、地方公共団体などが発注する公共工事を直接請け負おうとする建設業者が、必ず受けておかなければいけないとされている審査制度であり、「経審」と略称されることが多い。 公共工事の各発注機関は、競争入札に参加しようとする建設業者についての資格審査を行うこととされており、当該発注機関は客観的事項と主観的事項の審査結果を点数化し、順位付け、格付けを行う。 このうち客観的事項の審査が経営事項審査であり、この審査は「(14)」と経営規模等(「(15)」、「(16)」、「(17)」)について数値化し評価するものであり、点数化による総合評価法に分類される評価法といえる。 なお、経営事項審査は、建設業法により建設業許可に係る許可行政庁が審査を実施することとされている。
※回答内容が保存され、問題作成者が閲覧できます
...他12問(続きはテストで確認!)